「ヨガで免疫力を上げる」は本当なのか?

いま”コロナウイルス”や”インフルエンザウイルス”などの感染症が流行していて、ヨガ界でもスタジオの休止やイベントの中止など、影響が出ています。

同時に「ヨガをした方が免疫が強くなる」とか「ヨガをすると風邪をひきにくくなる」と言われていますが、ヨガをリスペクトしていますが、万能だと思っていないヨガシェア(笑)

「ヨガは◯◯と言われている」ということは、ヨガのためにもしっかりと根拠を知りたいのです。

ヨガをすると免疫が強くなる理由について、この時期だからこそ!みなさんと共有したいと思い、まとめてみました。

「免疫力」とは?

 

よく聞く【免疫力】という言葉。

調べてみると白血球中の免疫細胞機能の反応を指していることがわかりました。

白血球の中の細胞を大きく分けると顆粒球とリンパ球に分けられます。

顆粒球(かりゅうきゅう)
顆粒球とは、殺菌作用のある成分を含んだ「顆粒」をもつ成分

リンパ球
チームを作ってウイルスなどの外敵や腫瘍などの異物を攻撃。そして体内に侵入した異物を記憶し、それが再び侵入してきたときには、記憶に基づいてすばやく対応、排除する働きをもつ。

 

さて、ここからが本題です!!

実際ヨガをすることによって、このリンパ球や顆粒球の働きをよくすること=免疫機能を高めることができるのでしょうか?

免疫を上げるためにするべきこと

 

免疫機能の働きをよくする方法はいろいろありますが、中でも私たちが取り組みやすく、またヨガにつながるところをご紹介したいと思います。それは、

・体温を上げる

・自律神経を整える

です。

 

なぜ体温を上げると良いのか。

 

まずウイルスは低温低湿度で繁殖する性質があります。

ウイルス感染が冬に流行するのはこのためです。

逆に言えば、体温が高いほどウイルスの繁殖はしにくくなります。

そして体温が上昇するほど血管が拡張して血流がよくなり、顆粒球やリンパ球が末梢血管まで行きつき、結果としてこれらの動きも活発になります。

体温を上げる方法は、お風呂に入ったりカイロで温めると効果的ですが一時的ですよね。

大切なのは平熱を上げることです。

そのため、自分の体で熱を作り出すことが必要です。

体の臓器で一番熱を作り出すことができるのは筋肉(骨格筋)です。私たちは筋肉の収縮によって熱を作り出します。

筋肉の多くは下肢にあるので、ヨガを行って効果的に熱を作り出すには、立位のアーサナがおすすめです♪

 

免疫を安定させるためには有酸素運動が効果的

 

筋肉を作るためには、無酸素運動および有酸素運動、どちらともバランスよく行うことが必要です。

運動を行うことで、リンパ球数が上昇することがわかっています。

まず、無酸素運動で鍛えられるのは速筋と呼ばれる筋肉。瞬発力に優れた筋肉を鍛えるには、無酸素運動が有効です。

しかし無酸素運動で激しい運動を行うことで、運動終了1時間後には、リンパ球数が急激に下降します。しかも、その数値は運動開始前よりも低下するそうです。

その反面、持久力に優れた遅筋を鍛えるために必要な有酸素運動では、運動終了後のリンパ球の減少は穏やかで、急激な低下は見られません。

有酸素運動は、免疫機能を比較的安定した状態で維持できると考えられています。

ちなみに有酸素運動は、自律神経の副交感神経優位となりやすいこともわかっています。

 

免疫のバランスを保つ自律神経を整えることが必要

 

免疫機能にはその自律神経の働きも関係しています。(自律神経は脳の視床下部が関連しています。詳細はまた今度お話したいと思います!)

このように、交感神経と副交感神経のどちらが優位になるかによって、血流や免疫細胞の増減が体の中で起こります。

顆粒球が増えすぎれば、リンパ球の働きを抑制して免疫機能が低下。

リンパ球が増えすぎれば、アレルギー反応が出現。

など、どちらかが多くても体の免疫機能はバランスを崩します。

大切なことは、この顆粒球とリンパ球のバランスを整えておくことです。(白血球内の良いバランスは、顆粒球60%、リンパ球35%、単球5%とのこと)

つまり、自律神経のバランスを整えることで免疫機能のバランスを保つことが大切になります。

自律神経のバランスを整えるにはどうしたらいいか?

 

現代に生きる私たちは、ストレスや睡眠不足などで交感神経が優位になりがちです。

そこで、意識をして副交感神経を優位にし、自律神経のバランスを整えます。

しかし自律神経は運動神経と違い、自分の意思で操作することはほとんどできません。

ではどうするか???

そこで「呼吸」なのです。

そして胸式呼吸ではなく腹式呼吸が良いと言われています。

腹式呼吸はお腹を凹ます時に静脈が圧迫されることで血が心臓に戻りにくくなり、血圧の低下に繋がります。

すると交感神経が活性化するのですが、お腹を膨らますことで一気に血圧が上昇し、一気に副交感神経が活性化するのです。

呼吸は、人類が備えもった一番のリラックス方法なのです。

ヨガで免疫を高める方法

 

今まで書いてきたことをおさらいしてみます。

・体温を上げることで血流が良くなり、リンパ球の働きが活性化する。

・体温を上げるためには有酸素運動、無酸素運動の双方を取り入れた骨格筋の収縮が必要。

・有酸素運動は安定した免疫機能の維持に効果的

・自律神経を整えて、免疫機能のバランスを維持していく

・自律神経を整えるには、腹式呼吸がオススメ

 

そして、これらを実際のヨガのクラスに当てはめてみます。

まずは呼吸。腹式呼吸を行い、自律神経を整える。

呼吸を意識したアーサナ(有酸素運動運動)を行う。

筋肉の収縮で体に熱をつくる。

時にはきつめのアーサナで無酸素運動も取り入れる。

後はシャバーサナで、副交感神経を優位に。

 

このようにヨガを行うことが、免疫機能に働く体の各部分に働きかけることができるということがわかりました。

やはり免疫機能を高めるためには【ヨガをすること】が役に立ちそうです!

 

※今回まとめたものは、解剖学や生理学などの資料から、ヨガシェアがまとめたものです。

 

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